THE TALE OF...
 
~snigle malt whisky~
 


失われた時間

いずれ世界にも終幕の時が訪れ、何もかもが消え去る審判の日が来るのだろうが、それを少しでも遅らせる為の組織であり、神々なのだ。
あとどれくらい、神を血の色に染め上げればいいのかしらん。
悩んでいても仕方がない。
とにかく、目の前にある死体の処理をしなければならないのだ。

私が組織から預かった道具は二つ。
人を殺す道具と死体を消去する道具。
使い方はいたって簡単なのだ。指先の操作一つで全てが機能するようになっている。
人を殺す道具は中に銃弾が三発まで入るようになっており、できることなら一発で標的を死に至らしめるようにしなければならない。その理由はわからないのだが、それが組織からの命令なのだ。
そして、それが終わると死体を消去する道具を使う。
スイッチを押すと光り始め、その光を死体に照射すると、死体は
解けていく。
ちょうど固形の入浴剤が泡を伴って解けていくような感じに似ているが、この光を照射するだけでなぜこのような現象が起こるのかは教えてもらっていない。
私は何も知らないまま、「組織」の命令そのままに動いている。
それがこの国の為だと信じながら、否、自分に言い聞かせながら働いている。

こうして人を一人一人消していくような政策がよくもまぁ通ったものだと関心をする一方で、一人ずつでは要領が悪いのではないだろうかと思ったりもする。
もっと手っ取り早く、百人単位で一つの部屋におしこみ、いつかの国の指導者みたいに毒ガスを使ったり
どこかの国に核兵器を打ち込んだりするほうが早いのではないだろうか。
それとも長期的にやらなければならない理由があるのだろうか。
少なくとも私は雇われた人間であり、そんなことを組織に言うこともできず、彼らの命令は絶対であって、余計なことを考えるのは意味のないことである。



5月1日(月)10:22 | トラックバック(0) | コメント(3) | THE TALE OF... | 管理

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 by 1ttp74c5nx | Mail | HP | 8月18日(金)19:44

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 by j7d8nvcuvr | Mail | HP | 8月27日(日)04:07

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 by n6pa46zbz7 | Mail | HP | 8月27日(日)04:11


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