THE TALE OF...
 
~snigle malt whisky~
 


阿片に通う文学的伝統

普通に生活をしていたら気付くことのなかったもの。
3歳になる姪があちこちを指差して「あれ?」と聞く。
それに対して俺は答えていくのだが、どうしても分からないものがひとつだけあるのだ。
部屋の上の何にもないところを指差して
「あれ?」

と聞く。

当然そこには何もない。

日によってその場所は変わるのだが、必ず最後に何もない場所を指差して聞く。
その見えない何かは動くらしく、姪は「あれ?」といいながら、その動いているだろう見えない何かを指差しながら追っていく。
やがて指先の延長上が鏡をさし、そこに映っていたものは…

理屈や議論はどうにもあれ、宇宙のあるどこかで俺が「見た」ということほど、俺にとって絶対不惑の事実はない。
あらゆる多くの人々のあらゆる嘲笑の前に立って、俺は今尚固く心に信じている。
鏡ごしでしか見えなかった、「見えないあれ」は、確かに宇宙のあるどこかに、必ず実在しているにちがいないということを。



8月24日(水)18:57 | トラックバック(0) | コメント(0) | 頭の中 | 管理

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